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乱視用コンタクトレンズ:トーリック、酸素透過性(GP)、ハイブリッドレンズ

トーリックレンズと通常の球面コンタクトレンズの形状の図

乱視だからコンタクトレンズは使えないと勘違いしている人が少なくない ようです。しかし現在では、コンタクトレンズを使って乱視を矯正する優れた方法がいくつもあります。

乱視用コンタクトレンズの主な種類は次のとおりです。

トーリックコンタクトレンズ(ソフト)

通常「トーリックコンタクトレンズ」とは乱視矯正のために設計されたソフトコンタクトレンズを指します。

これら乱視用トーリックコンタクトは従来の ハイドロゲル か、通気性に優れた シリコンハイドロゲル を材料にしています。

乱視用のトーリックソフトコンタクトレンズは、近視、遠視 だけを矯正する通常の(「球面の」)ソフトコンタクトとは、2つの重要な点で違いがあります。

  1. トーリックレンズでは、乱視の特徴である目の経線のゆがみに合わせてそれぞれ異なる度数のレンズが用意されており、近視や遠視を矯正します。

  2. トーリックレンズは、レンズの垂直経線が目の経線に一致させてクリアな視界が得られるよう 角膜 上で適切な向きに回転するようにデザインされています。

乱視のある目はそれぞれユニークで個体差があるため、自分にぴったりのフィット感と快適さ、そしてクリアな視力を提供してくれるトーリックコンタクトレンズを見つけるには、たった1組のコンタクトでは足りません。

また、乱視用のトーリックコンタクトレンズを装用するには、通常のソフトレンズよりもずっと多くのスキルが必要です。このような理由から、トーリックコンタクトレンズを装用するには、通常のコンタクトレンズ検査やフィッティングなどよりコストが多くかかる傾向にあります。

より複雑なデザインのため、トーリックコンタクトレンズの交換コストは、通常の(球面)ソフトコンタクトレンズよりも高くなります。実際のコスト差は、レンズのデザインや素材、購入先によっても異なります。

酸素透過性コンタクトレンズ

硬質な酸素透過性コンタクトレンズ(酸素透過性(GP)コンタクトレンズとも呼ばれる)は、乱視矯正用コンタクトレンズとして一般的なもう1つのタイプです。

ほとんどの場合、酸素透過性(GP)コンタクトレンズはトーリックデザインを使わずに乱視を矯正します。これは、乱視の角膜の不規則な形状に適合する柔らかなソフトレンズとは異なり、酸素透過性レンズが硬質で、その球状を眼球上で保持するためです。

酸素透過性(GP)コンタクトレンズの均一な表面が、主要屈折(光線を曲げる)面としてゆがんで変形した角膜の代わりとなるため、トーリックデザインでレンズの回転をコントロールする必要がありません。

しかし、強度あるいは特殊な乱視の場合は、トーリックデザインを採用した酸素透過性コンタクトレンズもあります。ほとんどの場合、標準的な酸素透過性(GP)レンズはトーリックデザイン無しで乱視を矯正することが可能です。

もう1つの選択肢としては、角膜表面が高度に不規則な場合でも優れた乱視矯正効果のある、強膜レンズと呼ばれる特殊な大口径酸素透過性コンタクトレンズがあります。

乱視矯正に酸素透過性コンタクトを選んだ人の多くは、RGPレンズの方が、トーリックのソフトコンタクトレンズよりも視力が鮮明であると感じています。しかし、酸素透過性コンタクトのレンズは硬質で分厚いため、装用に慣れるのに時間がかかる上、酸素透過性(GP)レンズの装着感にどうしても慣れることができない人もいます。

通常、酸素透過性コンタクトレンズの装用にはソフトコンタクトレンズ(トーリックソフトレンズを含む)よりも多くの時間とスキルが必要になります。また、各酸素透過性(GP)コンタクトレンズはすべて、担当の眼科医が処方した特定パラメータに合わせてカスタムメイドされる、特注品です。このような理由から、酸素透過性レンズはソフトレンズよりもコストが高くなります。酸素透過性(GP)レンズは交換コストも高くなります。

ハイブリッドコンタクトレンズ

乱視矯正でコンタクトが必要な人の中には、ハイブリッドコンタクトレンズが最適な人もいます。ハイブリッドタイプのレンズは中央が硬質な酸素透過性レンズ素材でできており、それを囲むフィッティングゾーン(あるいは「周囲」)は柔らかいハイドロゲルまたはシリコンハイドロゲル材料でできています。

うまくフィットした場合、ハイブリッドコンタクトレンズは2つある乱視用コンタクトレンズの長所を良いとこ取りできます。酸素透過性(GP)レンズの鮮明な視界と、トーリックソフトレンズの快適さです。

また、ハイブリッドコンタクトレンズはハイドロゲルレンズやシリコンハイドロゲルレンズとほぼ同じサイズ(酸素透過性(GP)レンズよりも直径がかなり大きい)で、酸素透過性レンズよりエッジが薄いため、スポーツやその他の活動中に目から外れるリスクがかなり軽減されます。

ハイブリッドコンタクトレンズの装用は、酸素透過性コンタクト同様、ソフトコンタクトレンズよりも多くの時間とスキルを必要とします。また、GP(酸素透過性)コンタクト同様に、ハイブリッドレンズはすべて各装用者の目に合わせてカスタムメイドされています。

ハイブリッドコンタクトレンズの装用とレンズ交換は、硬質の酸素透過性レンズのコストとほぼ同程度(つまりソフトレンズよりもコスト高)です。しかし、酸素透過性(GP)レンズ同様、ハイブリッドコンタクトはソフトコンタクトほど頻繁に交換する必要はありません。このため、長期的にみるとハイブリッドタイプのレンズ交換コストは、ソフトレンズのそれとほぼ同等になります。

乱視用特殊コンタクト

最近になるまで、乱視用のソフトコンタクトレンズ(特に、強度あるいは特殊なタイプの乱視矯正用)の入手はかなり限定的で困難でした。もうそのようなことはありません。

今では、数多くのブランドがトーリックソフトレンズを製造しており、スタイルもさまざまです。乱視用の 使い捨てコンタクトレンズ まであり、交換期間も月1回、隔週、さらには日替わりで、さまざまなデザインや素材が用意されています。

また、乱視矯正をしながら目の色を変えたり強調したりできる、トーリックデザインの カラーコンタクトレンズ や、乱視と老眼療法を矯正できる トーリックデザインの二重焦点コンタクトレンズ まで あります。この他にも、最大30日間まで 夜間装用可能なトーリックデザインのシリコンハイドロゲルレンズや、乱視の種類や屈折力を選ばないカスタムメイドの特注ソフトレンズまであります。

眼科医を受診する

乱視があり、コンタクトレンズを使ってみたい場合は お近くの眼科医を受診 してください。乱視用コンタクトレンズのフィッティングを専門としているクリニックを選びましょう。

専門医であれば 総合的な眼科検診 やコンタクトレンズのカウンセリングの際に、乱視矯正にコンタクトレンズが使えるか、また、どの乱視矯正コンタクトレンズが最適か、眼科医に相談することができます。

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